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美味しい食べものとお酒、旅にまつわる日記
by eichikay

池袋の千登利で一杯

珍しく池袋方面に所用があり、酒場放浪記で紹介されていた千登利に立ち寄ることに。
関西育ちのせいか、東京のターミナル駅というのが苦手です。新宿や池袋なんて、あまりの
大きさと人の多さ、地下街の複雑さに目が回りそうになってしまう。東京育ちのオットが迷いも
なくひょいひょいと歩いて行く後ろを追っかけるだけなので、ますます土地勘もできません。
で、千登利。池袋の駅のほど近く、繁華街の中の比較的新しいビルの1階にあります。創業
昭和24年ということなので、建て直す前は風情のあるお店だったのでしょうね。表から見ると
あまりに小奇麗でちょっとした割烹風で入るのをためらったのですが、中は酒場ワールド。
長いカウンターといくつかのテーブル席。元気な「いらっしゃいませ!」で迎えてくれます。

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ホッピーを頼むと、小さめのコップに焼酎をいっぱいに注いだものと、ホッピー1本、グラスと
アイスペールに入った氷が出てきます。自分で調整しながら、好きな濃さのホッピーを作る
システムなんですね。私は黒ホッピー、オットは白ホッピー。

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カウンター前の大鍋でぐつぐつと煮込まれている、肉豆腐が名物です。

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後は焼き鳥、やきとん、野菜のヌタ類と、メニューはそんなに多くありません。
場所柄かサラリーマン風のお客さんが多く、常連さんが半分くらい。一人客もそこそこいます。

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どことなく宝塚風の、きりっとした美人おかみが仕切っています。なぜかお店の規模にしては
スタッフが多すぎる、そしてスタッフ同士のおしゃべりがすぎるのが気になりました。
お勘定を頼むと、すごい勢いでテーブルを片付けられちゃったのも。テーブルを拭くおかみ
から「ありがとうございました」も一言のお愛想もなかったことも、がっかりさせられました。
新しく大きく(多分)なっても、昔の酒場の雰囲気を残したいいお店だと思います。だけど
一回行けば満足しでゃうお店かも。あ、池袋そのものにあまり行きたくないんだもん。

茗荷谷で友人のお通夜に出た帰り、弔い酒でした。知り合った頃にはすでに癌が複数箇所に
転移していたMCKさん。9月末に川越の緩和ケア病棟にお見舞いに行ったときはとても
元気で、一緒に気功のクラスに出て、退院後の約束をして帰ったのですが・・・
感性が豊かでいつもほがらか、お茶目で個性的で、本当に素敵な年上の女友達でした。
晩秋の日比谷公園、桜の季節の目黒、綺麗でしたね。マクロビに凝って有機野菜ランチの
お店を探したり、うちにも何度か遊びに来ていただきました。語りべMCKさんの絵本の読み
聞かせには感動しちゃったなあ。甥っ子にといただいた絵本、来年の甥っ子の誕生日にと
まだ大切にとってあります。一緒に過ごした時間はいつも楽しく心温まるものでした。
もっともっと会いたかったなあ。でもまた会えますよね。
きっと「そろそろもういいか」って今生に見切りをつけて、次の世界に行かれたのだと思う。
めぐり合えたことに、本当に感謝しています。そして、またお目にかかれるまで、心の中で
いつも想っていますね。ありがとうございました。
by eichikay | 2009-11-08 08:44 | 酒場放浪