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美味しい食べものとお酒、旅にまつわる日記
by eichikay

黒木美順シェフの「寒春の頃」

私の美味しいモノ好きは、両親譲り。母はお料理上手で研究熱心、私が子供の頃には珍し
かった、イタリアンやフレンチを習ってきては、うちで作ってくれました。友達もうちへ
遊びに来ると「ご馳走がいただける」と楽しみにしていたようです。父は(サラリーマン
家庭だからそんなに贅沢ではないけれど)、家族をホテルのお食事だとか、自分が仕事で
行って美味しいと思ったお店、新しく近所にできたお店には必ず連れて行ってくれました。
今でも実家の家族と会うとなれば「どこで何食べる?」というのが、最大関心事かも?
今回の帰省中には、両親が黒木美順シェフのお料理をいただくために、エクシブ淡路島に
連れて行ってくれました。黒木シェフは、日本料理アカデミー主催「第1回日本料理
コンペティション」で優勝したという、リゾートトラストのホテル所属の料理人です。
残念ながら私達がお食事をした日には黒木シェフがお休みで、スーシェフが代わってその
メニューを料理してくださいました。ハーフオープンキッチンという趣で、念入りに
下拵えされた料理の数々が、カウンターの前の一段高いキッチンで仕上げられます。

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温菜:伝助穴子のけんちん蒸し 河豚皮を煮込んだコラーゲン餡かけ
なんとも言えない優しく複雑な味わいの一品!一気にこれからのコースへの期待が高まり、
胸が躍ります。いくらの食感もきいていて、本当に美味しく力のある先付けです。
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次菜:蓬入り胡麻豆腐 瀬戸内の雲丹添え 山葵醤油
胡麻豆腐のねっとりと雲丹のねっとりのハーモニーが絶妙です。それをあっさりと山葵醤油
でいただくなんて、センスが素晴らしいですね。
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割鮮:福良三年河豚の小皿鉄刺 お造り盛り合わせ ポン酢と造り醤油で
鉄刺好きの私にはこたえられない!地元の活きのいいお造り達も、さっぱりしながら食べ
応えがある楽しい盛り合わせでした。器もいいし、盛り付けも美しいですね。
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小鍋煮物:蕪みぞれスープ仕立て 河豚身 あわび 季節野菜と共に
日本料理の真髄みたいな一品です。薄味でお上品。冷菜の後に温かく、ほっとします。
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焼物:たらば蟹のしんじょオイル焼き ずわい蟹味噌だれ
たらば蟹にずわい蟹をつけていただくなんて、贅沢~♪ しんじょはクラブケーキのよう。
コクのある蟹味噌だれがよくマッチします。これははまっちゃう。
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蟹味噌だれを絶賛していたら、お代わりのタレとラスクを出してくださいました。
こんなのいただいちゃったら、ワインが止まらないじゃないですか!
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酢物替:イセエビの湯霜と山菜の煮浸し 淡雪酢のムース載せ
実は私はこれがちょっと苦手でした。コースはストーリー、緩急つけていらっしゃるので
しょうけれど、高まってきたボルテージがちょっと下がってしまうというか・・・・
もともと酢の物があまり好きでないのと、ここまでお酒に合うものできたのに、ぼんやり
とした味だったのがもう一つだったのかしらね。
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食事:ちりめんと蕗味噌の出汁茶漬け 牛肉しぐれ煮 香の物
あーー、日本人に生まれて良かった!お腹いっぱいだけど、お代わりしたいくらい。
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デザート:フルーツ寒と季節の果物の盛り合わせ
ほどよい甘味、さっぱりとした食感が、和食らしいコースの締めくくりに。
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お料理に合わせて、クレマン・ド・ロワール⇒リースリング⇒シャルドネ⇒日本酒という
4種類のお酒のセットをいただき、父も私もすっかりいい気分になってしいまいました。
旬の高級素材を使った日本料理、さすがですね。フレンチやイタリアンとは違う、重さの
ない贅沢。和食の素晴らしさを堪能させていただきました。エクシブのレストランはどこも
いい距離感のサービスを提供してくれますし、人懐こいスーシェフとお話も弾み、ゆっくり
両親と素敵な時間を過ごすことができました。
(いつまでもご馳走になってばかりでスミマセン、ご両親さま!)
by eichikay | 2010-02-21 20:25 | レストランクルーズ